生活習慣病とは
生活習慣病や体質によって起こる慢性病
生活習慣病とは、高血圧、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、高尿酸血症、痛風といった、生活習慣や体質によって起こる慢性疾患のことをいいます。生活習慣病が進行すると、合併症などを引き起こすことも多く、放置してしまうと心臓病、脳卒中、大動脈の病気、腎臓病などの重篤な病気のリスクが高まってしまいます。
どんな症状の方が対象か
生活習慣病は自覚症状が少なく、病気を見逃してしまいがちです。だるい、疲れやすい、喉がかわく、胸が痛い、指の関節が痛いなどの症状が出てしまう頃には、病気も進行しています。健診の数値が悪かった方、肥満傾向の方、眠りの質が気になる方、ご家族に生活習慣病の方がいらっしゃる場合などは、お早めにご来院ください。
生活習慣病の治療について
治療については、生活習慣やライフスタイルを変えることから始めます。食事の取り方や摂取する栄養、運動の種類や量、嗜好品(たばこやお酒)、睡眠時間、ストレス管理に至るまで、幅広く考えていくことで効果的に進めることができます。
代表的な生活習慣病
いくつかの代表的な生活習慣病について解説いたします。気になる症状のある方は、お早めにご来院ください。
糖尿病とは
膵臓から出る、血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きが弱い、量が少ないなどの原因で血糖値の調整ができずに、高値になってしまう病気です。高血糖が続くと、糖尿病合併症(神経障害・網膜症(眼の病気)・腎臓病)や、脳梗塞、心筋梗塞などを引き起こす恐れもあります。定期的な通院による治療と、生活習慣を見直して血糖値を良い状態にコントロールすることで、合併症の発症や進行を防ぐことができます。
糖尿病の症状
糖尿病は症状が出にくいことが多いため、気が付かないまま進行したり、治療中断などで放置したりしてしまう方が多いのが現状です。下記のような症状がないか、ぜひチェックしてみてください。
- 最近、喉がかわく
- 水分を摂る量が増えた
- トイレの回数が増えた
- 夜中に何回もトイレに起きる
- 傷が治りにくい
- 食べているのに体重が減ってきた
- 手足がしびれる、ピリピリする
- 足がつる
- いつも体がだるい
- 最近、疲れやすい
気になる症状がおありの方は、ぜひお早めに当院へお越しください。
高血圧とは
血圧が高い状態が続くことで血管の壁に圧力がかかり、その結果、血管を傷めて次第に血管が硬くなり、動脈硬化へとつながります。高血圧の原因は特定されていませんが、遺伝的要因と食生活(塩分の高い食事)や嗜好(喫煙・飲酒)過多、または運動不足や精神的なストレスなどの環境的要因が重なって引き起こされると考えられています。
脂質異常症(高脂血症)とは
血液中を流れるコレステロールや中性脂肪などの脂質成分が、適正な範囲を超えて上昇した病態のことをいいます。食事から取り込んだ脂肪分は腸管から吸収されて、肝臓で再処理を受けた後、血液を通して全身へ運ばれ、エネルギー源あるいは細胞をつくる材料として適切に利用されます。この収支バランスが崩れると、血液中に脂質成分が過剰に溜まった状態、すなわち脂質異常症（高脂血症）となります。
肥満について
肥満は、首周りにも脂肪が沈着しているため、気道を閉塞させます。食事療法、運動療法を実施して減量を試みます。減量することにより無呼吸が少なくなったり、治まったりする方もいます。減量が成功した方は、気を緩めず維持するようにしましょう。
痛風について
痛風とは、足の親指のつけ根などの関節に炎症を起こして、強い痛みを伴う病気です。血液中の尿酸値が高いと、関節に尿酸の結晶が溜まり、突然強い炎症を起こします。発作的な痛みの症状が起こるため、痛風発作と呼ばれています。発作が続くと足首や膝の関節までも痛み始め、発作の間隔が次第に短くなり、関節を破壊していきます。30代、40代男性での発症が多い病気です。
